統合失調症という病気は、本人も周りの人も気づきにくいことが多いし、症状が出ても「ちょっと疲れてるだけ」と思われがち。でも、実際にはいろいろな特徴的な行動があって、同じ病気の人たちが似たようなことをしてしまうこともあるんです。
今回は、統合失調症の人がやってしまいがちなことについて、少し詳しく書いてみたいと思います。もちろん、個人差があるし、すべての人に当てはまるわけではないけど、「そういうことあるかも」と思ったら、少しだけ自分や身近な人のことを振り返ってみるのもいいかもしれません。
目次
1. 被害妄想が強くなり、人間関係がギクシャクする
統合失調症の症状の一つに「妄想」があるんだけど、その中でも特に多いのが「被害妄想」。例えば、「みんなが自分のことを悪く言っている」とか「隣の人がずっと自分のことを監視している」とか、そういう考えにとらわれてしまうことがあるんです。
それが続くと、普通に接している友達や家族に対しても疑いの目を向けてしまって、「なんでそんなこと言うの?」と責めてしまったり、逆に距離を置いてしまったり…。結果的に、人間関係がどんどんギクシャクしてしまうことがあるんです。
2. SNSやネットで攻撃的な発言をしてしまう
被害妄想が強くなると、ネット上でも「誰かが自分を攻撃している」と感じてしまうことがあります。例えば、全然関係ないツイートを見ても「これは自分の悪口を書いてるに違いない」と思い込んでしまったり、ネットニュースのコメント欄を見て「自分をターゲットにしている」と感じたり。
その結果、SNSや掲示板で突然攻撃的な発言をしてしまうことも。相手にとっては意味不明な言いがかりにしか見えなくて、「この人、どうしちゃったの?」と思われてしまうことも多いです。
でも、本人にとっては本当に「自分が攻撃されている」と感じているからこそ、やめられないんですよね。
3. 盗聴・盗撮されていると感じる
これは被害妄想の延長なんだけど、「どこかに盗聴器が仕掛けられている」とか「隠しカメラで見張られている」と思い込んでしまうこともあります。
特に、テレビやラジオの内容が自分のことを言っているように感じたり、偶然の出来事が全部つながって見えてしまったりすることがあるんです。
「もしかしてスマホが盗聴されてる?」と思って、何度も電源を切ったり、SIMカードを抜いたり、極端な場合だとスマホを壊してしまうことも…。
周りの人が「そんなわけないよ」と言っても、本人はすごくリアルに感じているから、なかなか納得できないことが多いんですよね。
4. 外出するのが怖くなる
被害妄想がひどくなってくると、外に出るのも怖くなってしまうことがあります。
「自分を見て笑っている人がいる」とか、「コンビニの店員さんが妙に自分を気にしている」とか、すべての出来事が自分と関連しているように感じてしまうんです。
その結果、外出するのを避けるようになって、家に閉じこもるようになってしまうことも…。でも、ずっと家にいるとますます不安が強くなって、悪循環にハマってしまうことが多いんですよね。
5. メモや証拠集めをしてしまう
「誰かに監視されている」と感じると、その証拠を集めようとすることもあります。
例えば、「今、隣の人が変な音を出した」と思ったら、それをメモに書き留めたり、録音しようとしたり。「これは後で警察に相談するための証拠になるかも」と思いながら、どんどん記録を増やしてしまうこともあるんです。
でも、冷静に見てみると、その証拠はすべて「普通の生活音」だったり、「単なる偶然の出来事」だったりすることがほとんど。でも、本人にとってはものすごくリアルな脅威に思えてしまうから、やめられないんですよね…。
6. 薬を勝手にやめてしまう
統合失調症の治療には薬がとても大切。でも、症状が落ち着いてくると「もう治ったかも」と思って、勝手に薬をやめてしまう人も少なくありません。
最初は特に問題がないように感じても、しばらくすると症状がぶり返してしまうことが多いです。特に、妄想や幻覚の症状がまた出てきてしまうと、治療に戻るのが大変になってしまうことも…。
薬を飲み続けることに抵抗を感じる気持ちもわかるけど、「調子がいいからこそ、薬を続けることが大事」なんですよね。
7. 何かに強くのめり込みすぎる
統合失調症の人は、ある特定のことに異常なほどのめり込んでしまうことがあります。
例えば、陰謀論やスピリチュアルな話、宗教的なこと、健康情報など、「これこそが真実だ!」と思ってしまうと、それにどんどんのめり込んでしまうことがあるんです。
SNSやYouTubeで情報を集めまくったり、「この話をみんなに伝えなきゃ!」と思って知人にしつこく話してしまったり…。でも、そういうことが続くと、周りの人に引かれてしまうことも多いんですよね。
まとめ
統合失調症の症状は、本人にとってはすごくリアルなもの。でも、周りから見ると「なぜそんなことを?」と思われがちな行動も多いんです。
だからこそ、もし身近な人にこういう行動が見られたら、頭ごなしに否定するのではなく、「大丈夫?」と優しく声をかけてみるのが大切。本人が自覚しにくい病気だからこそ、周りのサポートがとても大事なんですよね。
統合失調症は、きちんと治療すれば普通に生活できる病気。だからこそ、無理せず、焦らず、少しずつ良くなっていけたらいいなと思います。
コメントを投稿
別ページに移動します